真言宗を開かれた弘法大師空海。
空海はこの世界(宇宙)は物質的なものである地大・水大・火大・風大、空間である空大、精神的なものである識大より成っているという。
さらに空海は、宇宙=大日如来であるともしている。
すなわち宇宙に存在する我々人間もまた大日如来である。
我々が日常の中で何気なく気にしている、水の音や鳥の声、草木がゆれる風の音。
さまざまな現象が大日如来の働きであり、命である。
しかし窮屈に感じる世の中であるが故、我々はそのことに気付かないでいる。
そのことを実感する為に三密加持という行法がある。
三密とは、身業(身体的な働き)・口業(言語の働き)・意業(心の働き)である。
我々人間も、手に印契(仏の悟りの内容を具現化したもの)・口に真言(仏の真実の言葉)を唱える。
そして心に大日如来を感じる。それにより大日如来が我々の心に現れ、仏を感じることができる。
最終的には大日如来と一体の境地に達する。
生き苦しい世の中である今、お大師様の教えをひとりひとりが感じることができたならば
未来は濁りのない透き通った世界になると思います。